住まいの診断事例
2017年11月1日 水曜日
安芸郡T邸[築31年 木造]
中古住宅の住宅診断
基礎部分
基礎部分は外部と内部(床下)から状態を確認します。外部はコンクリートの基礎の上からモルタルと呼ばれるコンクリートより強度が少ない材料で上塗りをかけていることが多いです。外部基礎の表面の異常は、基礎本体であるコンクリート部分ではなく、上塗りであるモルタル部分の不良が多いため、床下からの基礎の状態を見ることが大切となります。なぜなら床下部分から見える基礎はモルタルの上塗りをかけてないからです。
外壁・軒裏・雨どい
外壁の状態をチェックすると同時に、軒裏(画像の部分)や雨どいの状態もチェックします。軒裏が木でできている場合は腐朽などの不良が良く見受けられます。また、雨どいは樹脂(いわゆるプラスティック系)でできていることが多く、外部に長い間さらされている状態だと朽ちてきたり、変形したりします。
床下の基礎部分
先ほども申し上げた通り、床下からの基礎の状態をチェックすることは家の状態を知るためにとても重要です。今回の物件では、リフォーム時に空けたと思われる穴がありました。基礎の穴をあけると耐力がもちろん下がります。また画像のように中の鉄筋が錆びると鉄筋コンクリートの強度は著しく下がります。
小屋裏(屋根裏)部分
小屋裏(いわゆる屋根裏)部分はその家の構造を確認するうえで、とても重要な場所です。屋根の下地や断熱材の有無、柱のサイズや状態などなど、家の中からではわからない部分をチェックします。同時に雨漏りや湿気の状態もチェックし、雨水の侵入の形跡も確認します。
室内壁部分
画像は塗り壁です。塗り壁はクラック(割れ)や濡れ跡(漏水跡)、傾斜、状態などをチェックします。画像のように、クラック(割れ)がある場合は、過去に地震等で家が動いたと判断できます。この室内壁にクラックが多いと構造部分に何かしらの影響が出ているのではという判断材料となります。
屋根部分
屋根はポールカメラを使いチェックします。屋根材の割れやズレ、金属部分の腐食等を詳しくチェックします。外壁と同様、雨水が直接かかるところですので、少しの割れやズレが雨水の侵入の原因となるためです。
総 評
今回の物件は、床下から確認した基礎を穴あけした箇所が3か所確認しました。また外壁のクラックも1か所確認したので、それらの補修もしくは改修をおススメしました。これらは普段見えないところの不具合ですので、住宅診断しないと発見できません。
診断費用:
85,000円(消費税別)
- なぜ診断をしようと思ったのですか?
- 今回、この物件の購入を検討した時に現状の状態を知りたかったからです。
- 診断をしてどうでしたか?
- 床下と小屋裏はオプションでしたが、結果小屋裏は大丈夫ということで安心しましたし、床下は基礎の不具合が確認できましたので、やってよかったと思います。